受け継いで…受け継がれる
わたしは二十歳の時、自分の将来の道を決めるにあたって、とても迷う時期がありました。ちょうどその時、わたしが高等学校時代に特別に尊敬していたウルスラの恩師のシスターから次のようなお手紙をいただきました。
<私は今、癌という病気にみまわれていて、近いうちに神の元に帰ります。わたしの置いて行く灯は誰に受け継がれるのでしょうか?わたしとしてはあなたを考えています>
わたしは自分がどの道を選んでも、イエス・キリストと共に歩みたいと思っていたので、その手紙を決定的なしるしとして受け止めることにいたしました。
<灯>とは?<受け継がれる>とは?
イタリアのデセンザノにある本会の創立者聖アンジェラの育った家の外壁に
<ここから一つの星が出ました。今、世界のあらゆるところを照らしている星>と大きく刻まれています。
神様の計らいで、わたしはこの星に出会った一人です。1535年以来、数えきれないほどの聖アンジェラの娘たちの群に続き、先輩から授かった灯を頼りにして、もう60年になりました。キリストの花嫁という身分に憧れて歩み出したのをよく覚えています。
キリストは友となったり、牧者となったり、主、救い主となったり、様々な関わり方を体験させてくださっているのですが、やはり聖アンジェラの灯は花嫁、Spouse(配偶者)に成長させてくださっています。
愛の契約を生きる導き手です。主と深く結ばれて、主と共に、兄弟姉妹と共に、主の望む社会に貢献できたらと望んでやみません。
この灯は続いて行きます。
受け継がれて行きます。日本にも・・
聖アンジェラという星に照らされて。
この灯は続いて行きます。
聖ウルスラ修道会 Sr.N.G.