「 婦人の婦の字は 女へんに帚と書きます 」
仙台における聖ウルスラ学院の創始者ヨアンナ様(S.スザンナ・マルテン)は、家庭学校と中高等学校の初代校長であった。
生徒数も、先生の数も少なく、学校の中には家族的な安らぎがあった。
校舎もまだ新しく、女子校ということもあって、学校の中はピカピカしていて、はだしで歩いても足が汚れないほどきれいだった。
ヨハンナ様は、多忙な中にもちょっとした時間を見つけては、よく帚を持って学校の掃除をしていた。
そんな姿を見たある男の先生が、びっくりして、「校長先生が掃除をするんですか?」と声をかけた。
ヨハンナ様は、平然として、「そうですよ、婦人の婦の字は 女へんに帚と書きます」と。
家庭の中で、賢く自立した婦人を育てるという聖アンジェラの願いを、具体的な目に見える形で示そうとされていたのでしょうか。
家事も、子育ても夫婦で平等に・・・なんて世の中がこようとはヨハンナ様も予想だにしなかったでしょうね。
男へんに帚と書いたらデンキソウジキとでも読むのかな?